サンアントニオの蝶

サンアントニオの蝶

Sub Rosa ~ San Antonio’s Butterfly

サンアントニオを渡る蝶。

蜜も紫外線も偏光も私には見えなくて、

1人はぐれた蝶の道行。

 

遮るものが何もない、風にさらわれそうな午後。

忘却の畔で囁く花。

 

2人共有していた景色のはずが、

私だけに見えていた片側蜃気楼。

同じ時を過ごしながら、私たちは違うものを見ていた。

始めることより、終えることの方がよっぽど勇気がいるのね。

終わりを告げる方も、告げられる方も、どちらも苦しくて。

ばいばいまたねと軽く手を振った…

あの日のさよならが、永遠の別れになるなんて思いもしないで。

 

想い出は秋の蝶。

時の狭間で揺れている儚い幻。

 

世の中は 夢か現かありてなき

蝶となりしが現にて 蝶となりしが夢かとも

 

 

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